3分で理解!対人賠償保険

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対人賠償保険は、自動車事故によって『他人』を死傷させ法律上の損害賠償責任を負った場合に、損害賠償額のうち自賠責保険で支払われる限度額を超える部分を補償する保険です。

対人賠償保険の補償対象

対人賠償保険の補償対象となる『他人』とは、『対人賠償保険の被保険者』以外の人を指します。
なお、『対人賠償保険の被保険者』は以下の通りです。

  • 記名被保険者(保険を申し込んだ契約者)
  • 記名被保険者の配偶者(内縁含む)
  • 記名被保険者の配偶者の同居の親族
  • 記名被保険者、またはその配偶者の別居の未婚の子
  • 許諾被保険者(記名被保険者の承諾を得て車を使用または管理中の者)
  • 記名被保険者の使用者(雇い主)

上記に当てはまる被保険者のケガや死亡については、残念ながら対人賠償保険の補償対象になりません。
そのため、これらの被保険者が受けた損害をカバーするためには、人身傷害保険や搭乗者傷害保険が必要となります。

たとえば記名被保険者が、同居する家族を乗せて自損事故を起こし、全員がケガをしたとしても、対人賠償保険による補償は一切ありません。
しかし、同乗者が別居している既婚の息子であった場合、この息子は上記の被保険者にはあてはまりませんので対人賠償保険の対象となるのです。

自賠責保険による補償

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自動車事故により他人にケガをさせたり、死亡させたりした場合に自賠責保険で支払われる保険金の限度額は下記の通り定められています。

傷害による損害 最高120万円
後遺障害による損害 神経系統・精神・胸腹部臓器に著しい障害を残して介護が必要な場合

  • 常時介護のとき:最高4,000万円
  • 随時介護のとき:最高3,000万円

後遺障害の程度により
第1級:最高3,000万円~第14級:最高75万円

死亡による損害 最高3,000万円

しかし、近年では数億円単位の損害賠償を命じられるケースが増えており、自賠責保険による補償だけでは不足するケースが多くなっています。
この不足分を補償してくれるのが対人賠償保険です。

自賠責保険は強制保険ですのでまれなケースではありますが、万が一自賠責保険が切れた状態で事故を起こしてしまうと、本来の不足分にあたる部分だけが保険金として支払われ、本来自賠責保険で補償されるはずである部分は補償されませんので注意が必要です。
また、実際に事故を起こしてしまった場合の損害賠償額は、相手によって大きく異なりますので、対人賠償保険の保障額は無制限に設定するのが常識となっています。

この記事を書いた人

大滝 よう子(ファイナンシャル・プランナー)
  • 2010年 住宅ローンアドバイザー資格取得
  • 2011年 損害保険募集人資格・シニアライフコンサルタント資格取得
  • 2012年 2級FP技能士取得、AFP登録
  • 2014年 消費生活コンサルタント資格取得

自宅購入を機に住宅ローンアドバイザー資格を取得し、国内大手生保会社勤務を経て独立。
FP事務所を開設すると共に、元々やっていた漫画家として復帰。
現在は、金融記事やマネーコラムの執筆、それに合わせた一コマ漫画やイラスト等を週刊漫画誌等に連載中。